家相の本質

自然のエネルギーと調和する

家相を住宅環境学的に論じるケースがありますが、それは誤りです。「南西の裏鬼門に水回りを置いてはいけないのは南西で物が腐りやすいから」だとか、「家相の決まりごとに従うと住みやすい家になるから理に適っている」とか言うのは住宅環境学的な発想です。快適か快適ではないかという問題ではなく、自然界のエネルギーとうまく調和できるかが家相の目的です。

科学や物理学の進歩によって、今や私たちの住む地球を越えて、宇宙の様々な事が解明されています。宇宙全体の物質エネルギーのうち、95%が正体不明の物質とエネルギーによって構成され、人間が観測可能な物質は5%に過ぎないと言う事もわかってきました。そして宇宙の中に存在する地球上に生存する私たち人間や動植物が、このようなエネルギーの影響を受けないはずはありません。渡り鳥がとてつもない長い距離を移動して、目的地に到着できるのも、「方位」から発せられる目に見えないエネルギーを感じ取っているからとも思えます。現代では当たり前になった電波や赤外線、紫外線など目に見えないエネルギーに加え、将来的には、この「方位」より生ずるエネルギーの正体や、家相が私たちに与える影響も解明される時がくるやもしれません。

人それぞれ異なるエネルギーの性質

私たちは現在の科学を超えた目に見えないエネルギーに包まれながら生活をしています。そして、人間そのものも生命としてのエネルギーを伴っており、意識や気力という目に見えないエネルギーを誰もが持っています。そして、生年月日によってそれぞれの性質や運勢も異なり、これを判断するのが運命学です。この運命学と家相を融合させて、住む人の生まれ星による家相鑑定を広めたのが「鶴野晴山」です。それまでは、鬼門や玄関の位置など、誰にでも一律で判断をしていた古い家相が一般的でしたが、生まれ星の要素を取り入れることで精度が高まりました。

もともと気学や家相の類は、中国の為政者が戦や国家統治のためにこぞって使っていたもので、日本でも庶民が一般的に使う事はなかったのではないかと思います。なぜなら、長いこと一般庶民は土地を所有するという概念がなく、借家が当たり前の時代が長く続き、持ち家という考え方は昭和の終戦以降のつい最近の事と言えます。よって、それまでは貴族や武将、豪商などの特権階級の間でのみ使われていたものであり、しかも家長を中心とする封建的な世の中であったが故、家族一人一人の生まれ星の影響を判断するという考えも価値観もなかったのかもしれません。それが、昭和の終戦以降、急速に持ち家世帯が広がり、民主主義によって多様な生き方を選べる現代の日本において、家族一人一人の生まれ星による家相判断は必然の流れと言えます。

心と体の健康は吉相の家から

高度に複雑化した現代社会はストレスの原因に溢れており、医療技術が進む一方で、心の病や精神的な悩みに苦しむ人が増えており、身体の健康へも大きな影響を与えます。人間は草木と同様、栄枯盛衰の運気があり運気の低い時に家相の影響も出やすいとされています。運気の強い時には意識できなくても、悪い家相から生じる心身への影響は確実にうけています。

心身ともに健康で運気に乗るためにも、自然界のエネルギーとの調和を図る謙虚さが大切です。そして大事な家族の幸せも考えた吉相の家づくりこそが、これからの現代人に求められていることだと確信しています。

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